<自律整体との出会い by 黒田>
私が助産師の中で初めて、産後の腰痛と骨盤輪不安定症の関係を論文に書いてから、既にもう17年が過ぎました。当時、整形外科領域で唯一の治療法として紹介されていたのが骨盤輪固定法で、以後、産科においても骨盤固定が注目され、ベルトによる固定も「目からウロコだ!」との驚嘆と共に急速に普及しています。
しかし一方、私自身はその後西洋医学に限らず、整体の分野の勉強を重ねる中で自身の論文の見識の浅さに気づくことになりました。固定は単に運動制限をするから痛みが治った気がするんだと。現在は産前産後の骨盤輪不安定症の予防とケアの更なる発展を目指して大阪自律整体同好会の世話人として活動しています。
ところで一方、自律整体(創始者 野澤尚史氏)では
骨盤がゆるんでいるから痛みが出るという「症状」に対する「骨盤輪の固定」という対応の前に、西洋医学では説明のつかない、「症状」の原因の原因を説明されています。
つまり、どうして同じようにレラキシンが出ても、骨盤輪の可動性に個人差があるのかという問いについてです。
氏は、恥骨痛にしろ後ろの仙腸関節痛にしろ、その他の身体の様々な症状は、まず股関節の可動性のアンバランスに問題があって、その動きの狂いが他の関節の異常な可動性を生み出すと考えられています。
また、その股関節の間違った動きの原因は、もともと胎内環境から始まって生育歴から積み重ねられた癖であって、そのプログラムが脳にある以上、いくら矯正しても戻ってしまう(決して分娩時の胎位胎向ごときものではない)。
このことから、骨盤輪不安定症も股関節の筋肉アンバランスを脳レベルで正すことが根治療法であり、骨盤輪を固定することは不要であるばかりか、かえって骨盤の関節ひいては全身の関節の機能を損なう可能性もあると説かれます。
そして、この脳レベルで根治していく健康法が自律整体です。
考えてみれば、骨盤固定はあくまで整形外科で了解されていた方法であって、産前産後の劇的に変化する骨盤をどのくらいの強さで、どのくらいの期間固定するのかという研究報告は一切なされていません。ですから、一度ゆるむからこそ自力で戻る力が出るという人間本来のメカニズムに反しないかどうか、検証されてはいないのです。
この点、自律整体は安全で家庭療法としても大切な知識と技術です。助産師としてこれからの時代の難しい身体をケアする場合は必須の技ともいえましょう。共に学びたい方の参加をお待ちしています。 <自律整体はこんなケースを扱います>
・産前産後の様々な不快症状
(腰痛 恥骨痛 仙骨痛 尾骨痛 下肢のしびれ感 尿漏れ 痔 産後の傷の痛み 頭痛 肩こり 腱鞘炎 胃痛 つわり等)
・骨盤固定による症状
(股関節の締まり過ぎ・はずしたときの痛み・その後の無月経・下肢のむくみ・静脈瘤)
・逆子(外回転術ではありません)
・母乳トラブル 分泌不足
・ベビーのぐずり 向き癖 便秘
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